最高裁判所第一小法廷 昭和28(れ)30 判決
主 文
原判決中被告人に関する部分を破棄する。
本件公訴事実中物価統制令違反の点につき被告人を免訴する。
被告人を懲役四月に処する。
理 由
弁護人花輪長治の上告趣意第二点は、違憲をいうが、その実質は量刑の非難であ
つて、適法な上告理由に当らない。
しかし、職権をもつて調査するに、被告人に対する本件公訴事実中物価統制令違
反の事実(原判決摘示第二の(一)の事実)については、原判決があつた後、昭和
二七年政令第一一七号大赦令一条八七号により大赦があつたところ、原判決は被告
人に対し、右罪を爾余の罪と併合罪の関係にあるものとして処断しているから、刑
訴施行法二条、三条の二、刑訴四一一条五号、旧刑訴四四八条、四五五条、三六三
条三号によつて、原判決中被告人に関する部分を破棄し、右大赦にあたる罪につき
免訴の言渡をなすべく、爾余の罪についてはさらに判決をなすべきものである。
よつて原判決の確定した窃盗及び横領の事実(原判決摘示第二の(二)(三)の
事実)につき法令を適用すると、窃盗の点は刑法二三五条に、横領の点は同法二五
二条一項に該当するので、同法四五条前段、四七条、一〇条によつて重き窃盗罪の
刑に併合罪の加重をした刑期範囲内で被告人を懲役四月に処すべく、裁判官全員一
致の意見で主文のとおり判決する。
検察官 安平政吉関与
昭和二八年七月三〇日
最高裁判所第一小法廷
裁判長裁判官 真 野 毅
裁判官 斎 藤 悠 輔
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裁判官 岩 松 三 郎
裁判官 入 江 俊 郎
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